金曜日, 9月 04, 2015

ボランティアと言う名のただ働き

今年で11年目だと言うある地域のイベント。
ミュージシャンなどを呼んで、飲食できて、子供も遊べるブースもあり、結構な規模のイベントである。
そこで活動する若者はほとんどが大学生だ。

息子がそんな団体のメンバーに出会ったのは大学に合格した後の頃らしい事が、息子が自ら書いた自己紹介の用紙を発見してわかった。


高校の時生徒会に所属し、ちょっとした町内のボランティアに関わった事で、ボランティアにめざめた息子。
当然の流れの様に、大学に入学するとすぐにカンボディア関連のボランティア・サークルに参加した。

その年の夏、カンボディアに行くのだと聞かなくて、結局はスーツケースを買ってやり、両替などしてあげて、旅立った息子。
帰って来てしばらくしてからお腹の具合が悪くなり、しばらく寝込む事にはなるが、年が明けたらまた行くと言っていたのだけど・・・。
年が明けてしばらくすると、そこの来年度の代表になったと告げられたかと思うと突然、なぜかその代表を降りてしまう。

どうしてなのかわからないまま、今度は高校の近くのある地域のお祭りやイベントに参加するようになり、今度はそのイベントの団体の代表になってしまう。

そのイベントがこの8月の末に二日間行われたのだけど、その二日目に息子はいなくなった。

精神的にも肉体的にも疲れ果て、一時失踪状態となる。
まるでドブネズミみたいに、雨降る寒い中、びしょぬれで旦那の実家にあらわれたという息子。
数日、泊めていただくことになった。

その間、息子のかばんや部屋を片付ける中、色々な資料が次々見つかる。
イベントに必要な物の準備や手配、スポンサー探し、参加者への説明や指示など、気が遠くなるほどの作業の量だ。
しかも、夜遅くなると誰かから呼び出され、出かけていく。
出かけない日は部屋で一生懸命資料を作っている。
その上、それとは別に塾の先生のバイトもしているわけで・・・。
寝る暇などない状態だった。

まるで仕事のようだ。
資料の中で、営業魂と言う文言が飛び交う。
ボランティア団体のはずなのだけど・・・?

どれだけの時間を費やしただろうか。
もし、バイトならかなりの報酬になったのだろうけど、そこはあくまでもボランティアと言う名目だから、一円ももらえない。
それにしてもそのイベントの売上の利益はどうしているんだろう。
活動する学生たちは無償だから、人件費もかからないし、相当な利益になるのでは・・・?

そこの代表へ、
「もう、息子に連絡を入れないで欲しい。」とメールしたが守ってくれるかしら?
息子にも縁をきって、連絡を今後一切とらないようにと告げたのだけど・・・。

これこそ、まさしくボランティアと言う名のただ働きだ。
あ~ぁ、もう、いつまでバカ息子に振り回されるのかなー?