金曜日, 12月 23, 2005

ほんずなす~おっちゃけた~じゃけん~


朝っぱらから、息子のあまりのふがいなさに私が怒っていると「そういうのをほんずなすって言うんだ。」と夫がぼそっと言うので、「何よ、ほんずなすって・・・。」と聞き返すと意味を教えてくれた。彼の故郷の方言らしい。どこの方言もそうだと思うけど、標準語に置き換えて説明しても微妙にニュアンスが違っちゃうのよね。そこの土地の人じゃないとわからないっていうか・・・。
都会では、普段はみんな標準語を話してるからあまりわからないけど、さまざまな土地から上京してきているから、ひょんなところでいろんな土地の方言を耳にする事も多い。
上京したての頃、バイト先で運んでる最中に商品を落とした先輩に「おっちゃけましたよ。」と
屈託の無い顔で私が言うと、その先輩は小首をかしげて「それって、落ちたって意味?」と聞き返された事があって、私はその瞬間、おっちゃけたと言う言葉が標準語でない事にはじめて気づいて、あまりの恥ずかしさに顔が熱くなるのを感じた。その時までそれを標準語だと信じて疑っていなかったんだから。
そんな私も上京して二十数年になるが、数年前、高校の同窓会で帰郷して、久しぶりに方言でしゃべっていると地元にずっといる友人達に「そん言い方、懐かしかね~。今じゃ、そんがん言い方せんよぉ~、死語たい、死語~。」と大いに笑われた。方言にも流行り廃りがあるんだなぁ~。
いつぞやは、仕事の打ち合わせで広島に行った時、
担当の美しい女性がとても流暢に標準語でしゃべるので感心していると、なぜか「じゃけん。」という言い方だけはそのままで、やたらとその「じゃけん。」だけが耳に残って、気になってしょうがないなんて事があった。
方言って最近、東京の若者の間で人気らしく、仲間内で気に入った方言をメールなんかで使って喜んでるらしい。方言をしゃべる子が人気者になったりしてるんだって。今は方言そのものが流行ってるってわけね。