水曜日, 5月 31, 2006

「復習するは我にあり」

「復習するは我にあり」
今日?亡くなられた今村昌平監督の作品である。
別にこの監督の大ファンというわけではないけれど、私にとってかなり印象に残る作品だ。
実際にあった連続殺人事件を映画化したものなのだけど、舞台が私の出身地だという事で親近感もあるし、実話だって事もあって、何とも言えぬ不気味さとか恐怖感とか迫力がある作品だと思う。
ラストシーンで、山頂から遺骨をばら撒くシーンがあるんだけど、その山は学校なんかの遠足だとか家族でハイキングなんかをしょっちゅう楽しんだ山でとても感慨深い。

主演の三国連太郎さん、殺人犯を演じる緒方けんさん、小川真由美さんとか、ほんとに出演者がみんなすごい良い演技してる・・・。
これを見ると人間の持つ表と裏の顔を垣間見る思いがしてぞっとするのよねー。

この作品と同様、そんな人間の深層心理をものすごく上手く表現してるって思うのが、かなり古いけど邦画では黒澤明監督の「羅生門」と「生きる」かな?
1950年と1952年の作品だから、50年以上も前の映画だけど、撮り方はもちろんの事、すべてにおいてすばらしい作品。いかんせん、モノクロだからかなり地味な感じではあるけど、これを見るとやっぱり黒澤明ってお方は天才なんだなーって思える。
人間の脳内 心理をあれだけ映像で表現できるのって、他にはいない気がするなぁ。

でも、そんなすばらしい映画監督がどんどんいなくなってて、何だか寂しい限りだよね。

~~~今村昌平監督のご冥福をお祈りいたします!~~~



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