土曜日, 10月 24, 2009

「こどものころにみた夢」

先日、「40~」と共に図書館から借りてきた「こどものころにみた夢」という本。
いろんな作家が、まさにそれぞれこどものころにみた夢について、書いている。

何故この本を読んでみようと思ったのかというと、初っ端と二番目に現在のところ私のお気に入りの作家、角田光代さんと石田衣良氏の短編が載っていたからだ。
それ以外の作家はほとんど知らないが、一人を除いてはみんななかなか面白いお話だった。
それと中の挿絵がどれもとっても合っていてすごく良い感じ・・・。
絵本感覚で読めるって感じだ。

夢っていうと・・・、一見突拍子も無いストーリーの様で、でも、どこかに自分の脳内の奥深くに潜む心理が不思議な形となって夢に現れたりするもの。
子供が出来る前までは頻繁に見てた夢も子供ができてからはあまり見なくなった。

私がこどものころによくみた夢・・・。

物心ついてから、小学校に入るか入らないころに頻繁に見ていた夢は、誰もが見ただろうと思うけど、トイレに入っておねしょをしちゃう夢。
トイレに入り、その後、ついつい「シーッ。」・・・、「気持ち良いなぁ~。」なんて夢心地でいると、次の瞬間、「じゅわ~っ。」っと、布団とパンツがぬる~い水びたしになって・・・、その気持ちの悪さに慌てて跳び起きるっていう最悪の状況。
何度繰り返した事かしら・・・?
そして、その後、おしっこのしみがたっぷりついた布団が干され、恥ずかしい気持ちでいっぱいだったのをよく覚えている。

次によくみた夢と言えば、追いかけられる夢。

小学校の間中何度も見た追いかけられる夢・・・、一番よく見たのはピエロにひたすら追いかけられる夢だ。
逃げる私の後をとにかくどこまでも追いかけてくる。
どんなルートだったのかはもう忘れてしまったが、その中で、通学してた小学校のコンクリートで出来た滑り台を必ず通過する。

そこを滑り降りる際、私のおしりがアニメみたいにぼよんぼよんと飛び跳ねるのだけど、ピエロも私の真似をするようにおしりをぼよんぼよん弾ませながら後をつけてくる。
ただ追いかけてくるだけでなく、私の行動と全く同じ行動をしながら、追いつく事も無く、追い抜く事も無く、とにかくひたすら追いかけてくるのだ。
恐い様な楽しいような奇妙な夢だった。

たぶん、幼いころ、おばにサーカスに連れて行ってもらった事があり、その時に見たピエロが非常に印象深かったのだろう。

それから、それ以外の追いかけられる夢は、父が斧を振り回しながら追いかけてくるとか注射器を持って追いかけてくる祖母の夢。
恐かったの何の・・・。

そうそう、トイレの夢を見てたころと同じころだったか・・・、夢だったのか現実だったのかもわからないのだけど、いつも見てたのが、黒い山高帽をかぶった男の影。

押入れを二段ベッド風に改造した寝床の下段で寝ていた私。
頭側についていた小窓のスキマから、寝付くまでの間、三日月をよく眺めてた。
すると必ず、黒い山高帽をかぶった男の長い黒い影を見るのだった。
その当時はそれが現実なのだと信じて疑わなかったけど、今になるとあれは夢だったのかなー?なんて思ったり・・・。

そして、時々、ふと何かを見て、小さいころのある瞬間を思い出したりする事がある。

最近、歩いている途中で、道端に放置されたさびついた波型のトタンを見て思い出したある出来事とある名前。

近所の二つ年上の幼なじみの所に時々遊びに来るいとこの女の子の思い出。
いくつぐらいだったのか・・・?、小学校一年生ぐらいの出来事だったっけか?
その子は私より一つ年下ぐらいで、いつも私の後をついて来てた。

ある時、幼なじみの子といつもの様にその子んちの向かいの家の高い塀の上を歩く遊びをしていたら、やめろというのも聞かず、その子も真似して私達の後をついてきちゃって・・・。
案の定、あまり運動神経のよろしくないその子は塀から落ちて、下にあった波型のトタンで太ももをざっくり・・・、またある時は、すぐ近くのごつごつした岩山に登って遊んでたら、やっぱりその子もついて来て、頂上から下まで、まるで石が転がるようにゴロゴロ転がり落ちちゃって大変な事態に・・・。
そんな記憶が一瞬よみがえったと同時に、すっかり忘れてしまっていたその子の名前もよみがえった。
「サエミちゃん。。。」

夢、想像、記憶・・・、人間の脳とは、ほんと不思議じゃのぉぅ~~~。