水曜日, 9月 21, 2011

出窓から見渡せた長崎港


台風15号の影響で各地の被害は深刻だ。
ここ東京は、今のところ雨が降ったりやんだりの状況で、無風状態。

多分、風が強くなってくると台風ってものがかなり近づいてきているって事なのかな?

この東京に住み始めて30年以上になるけど、台風の被害で大変な思いをした経験はほとんどない。

上京するまでに住んでいた私の故郷長崎は、通常でも雨が多く、台風の被害も毎年ひどいし、九州の割に冬になると雪も結構降ったりする地域だった。

通学時など、急な雨に降られて頭から足の先までずぶ濡れ状態は日常茶飯事で、高校生の頃には登校後すぐにジャージに着がえ、びしょ濡れのひだスカートを机の上にひだを揃えて敷いて乾かしたりしたものだ。

台風が近づくと親たちが、雨戸を閉めるのはもちろんの事、それ以外のさまざまな対策を講じていたのを覚えている。
父親がトンカチで木に釘を打つ姿、トントンと響く音・・・。

うちの実家は結構な高台にはあったけれど場所的に、雨はどんどん下の方に流れていくから、浸水するって心配もなかったし、土石流とか土砂崩れの心配もないところだったから、甚大な被害をこうむった事はないのだけれど、出窓側からは長崎港を一望に見渡せるところだったので、風の影響は強く、出窓のガラスが風の力で割れたり、瓦が飛んでったりする事は結構あったかなー。

小さい頃、台風が近づく前とか後とか、激しい風だけになる時があり(今思えば危険だけど)、近くの急な下り坂を見降ろしながら坂の上に立ち、「メアリーポピンズだぁ~。」なんて言いながら傘を開いて飛んだり跳ねたり・・・したものだ。(飛ばされなく良かったのだ。)

子供の頃は雨や風がとにかく大好きだった。

嵐のような土砂降りの日には、こっそり家を抜け出して稲佐山の中腹のあたりの登山道路を一人でとぼとぼと歩いたり、風の強い晴れた日には、梯子をかけて屋根の上に登り、港を行きかうポンポン船に手を振ったり、寝そべったり・・・。

今は無き実家・・・。
確か今は、駐車場になっちゃってるんだっけかな?
これからもうなかなか行く事のないその場所。
青い青い長崎港の海を一望に見渡せるあの素晴らしい風景が懐かしくてたまらない。